優しく肌を守りながら、きちんとメイクを落とすには?「ミルク・クレンジング」の正しい手順や、使い方のコツなど。
乾いた手or濡れた手OK?
知っておきたい予備知識
「乾いた手 or 濡れた手OK」かを確認
クレンジングミルクには、「乾いた手で使うタイプ」と「濡れた手でもOK」の2種類があります。まずはメーカーの使用法を確認して、使い方の指示に従いましょう。
乾いた手で使うタイプは、「乾いた手と顔」に使う
乾いた手で使うタイプのミルククレンジングは、水分と混ざるとミルクが乳化してクレンジング力が低下してしまいます。
濡れた手や顔に使うとメイクが落ちにくくなるので、手や顔が乾いた状態で使いましょう。バスルームで使うときは、手や顔をタオルドライしてから使います。
濡れた手OKのタイプは、「乾いた手・濡れた手」OK
濡れた手OKのタイプは、「乾いた手・濡れた手」のどちらでも使えます。バスルームなど湿った場所でも使えるので、「クレンジングはお風呂のついでに」という人は、濡れた手OKのタイプがおすすめです。
特に理由がないなら、乾いた手&乾いた顔に使おう
濡れた手OKのタイプでも、大量の水分が混ざるとクレンジング力が低下してしまいます。「濡れた手OK」のタイプでも、使用前に顔や手の水分を軽く落としてから使うと、よりスムーズにメイクを落とせます。
コットンよりも「手指」のクレンジングがおすすめ
クレンジングミルクやクリームは、コットンまたは手のひらに取って使用するのが一般的ですが、基本的に「指先でのクレンジング」がおすすめです。
コットンよりも手指がおすすめの理由
・肌をこすらず、摩擦が少ない
・手の体温でミルクやメイクをほぐせる
・指先の感覚がわかる
ポイントメイクがしっかり派なら、先に落としておく
マイルドなミルククレンジングは、濃いめのポイントメイクを落とすのが苦手です。
無理に落とそうとすると、肌やまつ毛をこすったり、濃い色のメイクを顔全体に広がってしまい、肌に負担を与えます。
目元口元のメイクがしっかり派(マスカラ、ラメ、口紅、リップティントなど)なら、専用のポイントメイクリムーバーであらかじめ落としておきましょう。
ミルククレンジングを手にとり、馴染ませていく
それでは、実際にクレンジングを使ったケアをはじめましょう。手のひらに適量のミルククレンジングを取り、メイクに馴染ませていきます。
ミルク・クレンジングをメイクに馴染ませるコツ
クレンジングミルクは「たっぷりめ」がおすすめ
クレンジングミルクの量が足りないと、クレンジング力が低下するだけではなく、摩擦で肌をこすり、ダメージを与えてしまいます。
ニキビや肌荒れ中の肌は、摩擦による刺激に敏感です。肌ダメージを避けるために、クレンジングは十分な量を使いましょう。「足りない」よりも「たっぷりめ」が肌に優しく安心です。
※使用する量の目安はメーカーの使用説明に従いますが、メイクの濃さにより足りないと感じたら、その都度追加します。
ミルククレンジングは、温めてから使うと効果がアップ
気温の低い季節は、コスメも冷えています。ミルククレンジングが冷えているようなら、手で温めてから使いましょう。温めることでミルクとメイクの馴染みが良くなり、クレンジング効果が上がります。
指先でクルクルと、円を描くようにマッサージする
ミルククレンジングを顔にのせて、指先でクルクルと円を描くようにマッサージしながら、メイクと馴染ませていきます。力を入ると肌に負担がかかるので、こずらずに、優しく撫でるように行います。
クレンジングの順番は、
「皮脂が多い・ファンデが濃いエリア」から
クレンジングの順番を意識すると、無駄なく肌に優しいケアができます。
しっかり落ちる・クレンジングの順番
クレンジングミルクを手に取ったら、下記の順番でメイクとミルクを馴染ませていきます。
皮脂や毛穴が多いエリアから開始
「Tゾーン・小鼻や顎」など、皮脂が多め・毛穴が気になる・ファンデーションが濃い目のエリアからスタート。
最後にデリケートなエリアをケア
「目元・口元」など、乾燥やシワが気になるデリケートなエリアは最後にケア。
ミルククレンジングは「メイクに馴染ませる時間」が大切
ミルククレンジングを使ってみて「メイクが全然落ちない」と感じる人がいますが、それは使い方を間違えているのかも知れません。
すぐに洗い流すと、メイクが落ちない
ミルククレンジングは、肌につけてすぐに洗い流してしまうと、ほとんどメイクが落とせません。ミルククレンジングでメイクを落とすには、「毛穴の奥のメイクや皮脂に馴染ませる時間」が必要なのです。
皮脂や毛穴が気になるエリアからケアすれば、効率アップ
クレンジングをするときは、ケアする順番も意識してみましょう。
濃いめエリアからスタートして、じっくりと。
ファンデーションが濃い目だったり、毛穴や皮脂が気になるエリアは、汚れを浮かしだすのに時間がかかります。ですので、クレンジングは皮脂や毛穴が気になるエリアからはじめて、時間をかけてじっくり馴染ませると効率的です。
鏡を見ながらクレンジングしよう
クレンジングの最中は、顔を見ながら目をあけてのケアがおすすめです。肌の様子を見ながらクレンジングできるので、デリケートな部分をいたわりながら、メイク残りも防止できます。
鏡を見ながらチェックしてみよう
クレンジングが馴染んでいるかチェック
・クレンジングの量は足りているか
・メイクはきちんと浮いているか
肌荒れ箇所や、デリケートな部分をチェック
・ニキビや肌荒れエリアはより丁寧に
・毛穴が気になるエリアはじっくりと
・目元口元・小鼻などの細かな箇所もチェック
メイク残りがないかチェック
・忘れやすいエリアをチェック
・生え際やこめかみ、小鼻の凹凸
・顎の下のフェイスラインやデコルテなど
毛穴の奥のメイクや皮脂は、温めてクルクル・ストン
皮脂が気になるTゾーンエリアは、丁寧に
眉間や小鼻は毛穴が多く、ニキビなどの皮脂トラブルがおきやすいエリアです。
劣化した皮脂とメイクが混ざり合い、ベトつきが肌に残りやすいので、たっぷりのクレンジングで時間をかけて、丁寧にケアしてあげましょう。
毛穴の奥のヨゴレは「じっくり・温めて」落とす
「毛穴の奥」はじっくりとケアする
ミルククレンジングは、含まれる油分でメイクや皮脂を柔らかくして、汚れを肌から浮かせて落とします。
ですので、サッと塗っただけでは油分が馴染まず、毛穴の奥のメイクや汚れが浮き上がりません。
毛穴が気になるエリアは、焦らずじっくりミルクを馴染ませて汚れを落としましょう。
毛穴の奥の汚れは、温めるとストンと落ちる!
メイクや皮脂の油分は、冷えると固くなりますが、温めると柔らかくなり落としやすくなります。
毛穴の汚れが気になるエリアは、手の体温で温めるように、指先でクルクルとマッサージしてほぐしてみましょう。
温めることでメイクも毛穴も柔らかくなるので、毛穴の奥の汚れも、こずらずストンと落とせます。
指先がサラリとしたら、メイクが溶け出した合図
指先でクレンジングを馴染ませていると、ミルクがフッと柔らかくなり、メイクや皮脂がサラリと溶けだす感覚があります。それが「メイクや汚れが浮いて、溶けだした合図」です。
ミルククレンジングの最中は、この感覚を見逃さないようにしてみましょう。手指でケアすれば、感覚の変化でメイクの浮き具合が分かるので、クレンジングは、コットンよりも手指で行うのがおすすめです。
デリケートな目元・口元は
「こすらないクレンジング」が大切
皮脂や毛穴が気になるエリアが済んだら、続いて目元口元のメイクをオフしていきます。
デリケートな目元口元は、特に優しく
目元口元は皮膚が薄く、乾燥しやすいデリケートな部分です。力を入れてこすると、将来のシワやくすみの原因になってしまうので、「こすらないクレンジング」が大切です。
クレンジングが足りなければ追加する
ファンデーションと混ざったクレンジングは、汚れを含み、洗浄力が落ちています。
また、使用するクレンジングの量が少ないと、メイクの落ちや伸びが悪くなり、お肌をこすってしまいます。
目元口元用として、新しいクレンジングを追加して使用しましょう。
メイクを顔に広げないように注意
ポイントメイクを肌に伸ばさないように注意
目元口元のメイクは色が濃いめで、ミルクと混ざって伸びやすいのが特徴です。
せっかくキレイにした肌にポイントメイクが伸びてしまうと、口紅やアイシャドウの汚れが毛穴に入りこみ、肌に余計な負担を与えてしまいます。
その後のすすぎも大変になるので、目元口元のクレンジングでは、ポイントメイクが顔に広がらないように注意しましょう。
指先をコンパクトに、外から内へ動かす
目元口元のポイントメイクを落とすときは、指を外から内側へ向けてコンパクトに動かすようにします。
例えば口紅を落とすなら、唇の外から内側へ向けて小さくクルクルすれば、汚れが外へ広がるのを防げます。
指を大きく動かしたり、外側へ向けて動かすと、メイクが外に広がるので注意しましょう。
慣れるまでは、鏡を見ながらのクレンジングがおすすめです。
アイメイクを落とすときは、目から力を抜く
ギュッと閉じると、シワやメイク残りの原因に
アイメイクを落とすときに目をギュッと閉じてしまうと、目元や眉間がシワになり、メイクが溝に残りやすくなります。
アイメイクを落とすときは、「目から力を抜く」を意識しましょう。メイク残りを防ぐだけでなく、目周辺のシワ予防にもなります。
メイクの残りがないか、目を開けて確認しよう。
ミルクタイプは、目にしみない
泡タイプのクレンジングと比べ、ミルクタイプのクレンジングは液垂れが少なく、目に染みません。ですのでメイクがきちんと落ちているか、ときどき目をあけて鏡でチェックしてみましょう。
目を開けて、目のキワもチェック
目のキワやまつ毛の根本は、メイクが残りやすい部分です。くすみや色素沈着につながるので、しっかりチェックして落としましょう。
最後の仕上げ。すすぎは「ぬるま湯」で行おう
ミルククレンジングは、基本的にダブル洗顔不要
ミルクは「ぬるま湯」ですすげばOK
ミルククレンジングの多くは、ダブル洗顔が不要です。泡立つ洗顔料でダブル洗顔すると、「不要な洗いすぎ」になるので、クレンジングのあとは、ぬるま湯ですすぐだけにしましょう。※
※ダブル洗顔とは?
クレンジングでメイクや汚れを落とした後に、もう一度洗顔料で顔を洗うことを「ダブル洗顔」といいます。
※ダブル洗顔については製品によって異なるので、メーカーの使用説明を読み、従いましょう。
すすぎの水温は「人肌のぬるま湯」が最適
「冷たい水」はベトつきが残りやすい
油分は冷えると固くなり、落としづらくなります。せっかく浮いたメイクや皮脂も、すすぎの冷水で冷えてしまうと、再び固くなってしまいます。
すすぎ残しを防ぐために、最後のすすぎは冷水ではなく「ぬるま湯」でおこないましょう。
すすぎに適した水温は「人肌のぬるま湯」
洗顔に適した水温は、人肌に近い32℃前後のぬるま湯です。
この温度は、お肌をいたわりながら油分を流すのにちょうど良い水温なので、メイクや汚れを含んだクレンジングの油分も、スムーズに落とせます。
「熱い」と感じるお湯はNG
熱いお湯は皮脂を流し去る力が強いですが、肌から皮脂を取りすぎたり、熱で肌バリアにダメージを与えてしまいます。
せっかくマイルドなクレンジングを使っても、最後のすすぎでダメージを与えては意味がありません。
手で触れてみて「熱い」と感じたら、温度が高すぎます。「うっすら暖かい・ぬるい」と感じる温度に調整してから、顔をすすぎましょう。
たっぷりのぬるま湯で、丁寧にすすぐ
パシャパシャとミルクを洗い流す
すすぎの水温を「ぬるま湯」に調整したら、顔に残ったミルククレンジングをすすいでいきます。
たっぷりのぬるま湯を両手にすくい、パシャパシャと顔にあてて、ミルクの油分を洗い流すようにしましょう。
細かな部分も忘れずに。
クレンジングやメイクのすすぎ残しは、ニキビや肌荒れの原因になってしまいます。時々目をあけて、すすぎ残しがないか鏡で確認します。
忘れやすいおでこの生え際、アゴの下、フェイスライン、デコルテも、しっかりと洗い流します。
ベトつきがなくなればOK
クレンジングの油分が肌に残ると、毛穴つまりを起こしたり、その後の化粧水の浸透をジャマしてしまいます。
肌に残ったミルクの油分も、きちんと洗い流すようにしましょう。
手で触れたときにベトつかず、サラリとしていればOKです。
クレンジング完了!
おつかれ様でした。これでクレンジングは完了です。清潔なタオルで水分をオフして、化粧水などのスキンケアをはじめましょう。
『ミルククレンジング』のシリーズ記事
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