化粧水を「チャチャッとつけて終わり」では、肌に水分がのっただけ。それでは化粧水が肌に浸透せず、どんなに高い化粧水を使っても、効果が半減してしまいます。
化粧水は、美肌の土台を作る大切なスキンケアです。「化粧水の正しい使い方やコツ」を見直して、スキンケア効果を最大に引き出してあげましょう。
この記事でわかること
化粧水の正しい使い方
化粧水の浸透力を高めるコツ
時短しながら効果を上げる方法
手だけで「パック」のような効果を得る方法
化粧水の前に、肌を整える
洗顔でお肌を整える
化粧水は、洗顔後の清潔な肌に使用します。まずは洗顔で皮脂や汚れを落として、お肌を整えましょう。
洗顔後はすぐに化粧水をしよう
洗顔後の肌は、うるいや油分が流れ落ち、バリア機能が低下しています。
そのまま放置すると、肌から水分が蒸発して乾燥してしまうので、洗顔後はできるだけ早く化粧水をして、肌に水分を補いましょう。
洗顔後は清潔なタオルで水分を拭き取ったら、肌が乾く前に化粧水でのケアをはじめます。
化粧水を肌に乗せ、馴染ませていく
洗顔後の清潔なお肌に、化粧水を馴染ませていきます。
化粧水を手にとり、パッティングする
適量の化粧水を手に取る
適量の化粧水を手にとり、手のひらで顔を包むようにして、化粧水を顔全体に広げていきましょう。理由は後述しますが、コットンよりも手を使ったパッティングがおすすめです。
化粧水の目安は、500円玉程度
1回に手にとる化粧水は、500円玉程度を目安にします。それより多すぎるとこぼれてしまうので、足りなければ、その都度分けて追加しましょう。
顔全体にやさしくパッティングする
お肌をこすらないよう、顔全体にやさしくパッティングしながら、顔の中央からサイドまでまんべんなく化粧水を馴染ませます。
「手のひらパック」で化粧水を浸透させる
顔に化粧水をのせただけでは、化粧水は肌に浸透していません。ここから手のひらを使って、化粧水をお肌に浸透させていきます。
化粧水の浸透をジャマする「壁」
化粧水は「角質の壁」を越えなくてはいけない
肌には天然のバリア機能があり、外からの雑菌や異物の侵入から肌を守っています。
そのバリア機能の一つが、「角質層」で、肌の表面では角質が層になり、異物が肌の奥に侵入するのをブロックしています。
この、「角質層のブロック」が固いままでは水分の浸透が悪くなり、化粧水が肌の奥まで入っていきません。
「パック」の美容効果が高いワケ
お肌の上に長時間のせる「パック」の美容効果が高いのは、水分で角質層をふやかして、柔らかくする効果があるからです。
水分で角質層がほぐれると、ブロックも柔らかくなるので、化粧品の有効成分が肌の奥まで届きやすくなります。
この性質を利用したのが「パック」で、普通に化粧品を使うよりも高い美容効果が期待できます。
「手のひらパック」で時短 & 浸透力アップ
化粧水のたびにパックをするのは大変ですが、「手のひら」でパックを再現すれば、短い時間でも効率的に、化粧水を肌の奥へと届けることができます。
浸透力UP!「手のひらパック」のやり方
手のひらパックのように使って化粧水を浸透させる「手のひらパック」の手順を紹介します。
「いないいないばぁ」のポーズからスタート
両手に化粧水をひろげた状態で、「いないいないばぁ」のポーズのように顔を覆ってみましょう。
目は閉じて、手のひらでほうれい線、頬、まぶたを包み、化粧水が肌に密着するようにして、そのまま、数秒キープします。
手のひらの体温を伝えるのがポイント
手の体温が伝わるように手のひらを密着させ、化粧水を肌に押し込むようにするのがポイントです。
手の体温で肌を温めることで「温感パック」のような効果が得られ、化粧水の浸透力がより高くなります。
手のひらで軽くマッサージ
手のひらで顔を覆ったら、手のひらで軽くマッサージするようにプレスすると、血行が良くなり体温が上がるので、さらにお肌がほぐれます。
マッサージするときも、お肌はこすらずに、手のひらを軽く押し付けるようにして行います。
まぶたや目の周辺をマッサージすると、むくみやクマの改善効果も期待できます。
角質層がほぐれ、化粧水がグングン入っていく
手のひらでしばらくパックしていると、肌が柔らかくなり、表面にのっかっていた化粧水が中へと浸透していく感覚があるはずです。それが、固い角質層が水分でふやけて、ほぐれてきた合図です。
はじめにつけた化粧水が浸透したあとも、「まだ入りそう」と思ったら、さらに化粧水を追加してプレスしてみましょう。角質層が柔らかくなっているので、いつもよりも化粧水がグングンと吸収されるはずです。
大きな「手のひら」を使って、時短&効率ケア
「手のひらパック」は、両方の手のひらで顔を包み込むので、短時間で大きな面積のケアが可能です。
小さなコットンでパッティングするよりも圧倒的に早く、さらにパック効果で効率的に化粧水を肌へ浸透させることができるので、おすすめです。
細かな部分をピンポイント・ケア
顔全体の「手のひらパック」がすんだら、次はこまかなエリアをピンポイントでケアしていきます。
細かなエリアをピンポイント・ケア
「おでこ、こめかみ、鼻、フェイスライン」をケア
手のひらを「おでこ、こめかみ、鼻、フェイスライン」に移動させて、それぞれ数秒間プレスし、顔全体を同じようにケアしていきます。
目のキワや小鼻の凹凸は、指先を密着させる
目の下や小鼻のキワなど、凹凸のある部分は指先を使って化粧水を浸透させます。目の周辺は、指先をシワに密着させるようにして、化粧水を押し込むようにすると効果的です。
化粧水を押し込むときも、肌をこすらないように注意しましょう。
化粧水が足りないと思ったら、追加します。
乾燥が気になるエリアは「化粧水の重ねつけ」を。
目のキワやほうれい線など、乾燥が気になる・シワがきになる部分があれば、さらに化粧水を重ねてケアしましょう。
「化粧水の重ねつけ」でうるおいアップ。
シワやカサつきが気になるエリアや、乾燥が気になる冬は、「化粧水の重ね付け」でお肌にうるおいを補給しましょう。乾燥やシワ対策になり、アンチエイジング効果も高まります。
目の際やほうれい線など、皮膚がうすく、シワや乾燥が気になるエリアへの重ね付けがおすすめです。
重ねるたびに「手のひらパック」で浸透させよう
化粧水を追加するたびに、手のひらパックでじっくり押さえてあげましょう。肌はどんどん化粧水を吸収するはずです。
ニキビや皮脂が気になるエリアもしっかりと。
ニキビ肌の皮脂ケアこそ、「水分量アップ」が大切
ニキビや毛穴トラブル、皮脂が気になるオイリー肌は、気づかないうちに肌内部の乾燥である「インナードライ」が進行している可能性があります。
そんな不安定な肌を改善するには、肌内部の水分量を上げて、肌を柔らかく保ちながら、水分と油分のバランスを整えることが大切です。
毛穴や皮脂が気になるエリアも入念に
毛穴や皮脂が気になる部分や、肌荒れしているエリアこそ、念入りに化粧水でケアしましょう。
ニキビや炎症がある場合は刺激しないように、肌はこすらず、手指で優しく化粧水を密着させて浸透させます。
忘れやすい部分もしっかりと
おでこの生え際や、こめかみ、あごの下、フェイスライン・首周りのデコルテなどは、肌トラブルが起きやすいのに、忘れやすいエリアです。忘れずしっかりケアしてあげましょう。
最後にもう一度、顔全体を「手のひらパック」で仕上げ
仕上げにもう一度「手のひらパック」
細かな部分が終わったら、最後の仕上げとして、もう一度顔全体を手のひらでつつんで「手のひらパック」をしてあげましょう。
肌がほぐれてて温まっている頃なので、さらに化粧水の浸透力が高くなっているはずです。
化粧水が足りないと感じたら、最後にもう一度追加します。
肌が柔らかくしっとりしたら、化粧水は完了
お肌全体に化粧水が行き渡り、肌が柔らかくしっとりしたら、化粧水のスキンケアは完了です。
時間をあけずに、スキンケアの仕上げである「保湿ケア」をはじめましょう。
効果を上げる「化粧水の使い方・コツ」
化粧水は「たっぷり使う」が正解
どんなに高い化粧水も、量が少ないと効果が半減
乾燥肌、年齢肌、敏感肌、ニキビや皮脂が気になるトラブル肌も、改善のカギは「お肌の水分量を上げること」です。
どんなに高い化粧水を使っても、使う量が足りなければ、化粧水本来の効果が半減してしまいます。肌をたっぷりの水分で満たせるように、化粧水はたっぷりと使いましょう。
化粧水は、「ひと手間かけて、じっくり」が大切
化粧水は「肌にのせて終わり」では浸透しない
化粧水は、「肌にのせて終わり」ではなく、乾いた肌が柔らかくなるまで、きちんと馴染ませるのが大切です。
足りないと思った場所には追加しながら、肌がしっとりと柔らかくなるまで、手間を惜しまずにケアしましょう。
スキンケア全体の効果を上げる意識で行う
肌を柔らかくしておけば、その後のスキンケア効果もアップ
化粧水で肌を柔らかくしておくと、その後に使う美容液や保湿コスメの浸透力が高まり、スキンケア全体の効果が上がります。
化粧水を使うときは、他のコスメを使う準備を整える気持ちで、じっくりと時間をかけてケアしてあげましょう。
「正しい化粧水の習慣」で、将来の肌に差が出る
毎日の化粧水を正しい方法で行えば、肌の水分量・保湿力に大きな違いが出ます。
また、その後に使うコスメの効果も引き出せるので、スキンケア全体の効果が高まり、将来的な肌の老化スピードにも変化がでます。
「正しい化粧水の習慣」を身に着けて、毎日手をぬかずに丁寧に行いましょう。
今よりもっと良い肌へ。「毎日の正しいスキンケア」で、未来の肌がきっと変わります。
『化粧水の基本』のシリーズ記事
- 「化粧水」は、いつ使う?化粧水のベストタイミングや、使う前の準備など。
- 知らないと損をする!?意外と知らない「化粧水の本当の効果」とは。
- 私のニキビ肌を治してくれた「本当にニキビに効く」おすすめ化粧水
- 今ここ▶ 効果を上げる「化粧水」の正しい使い方。浸透力がアップする「手のひらパック」のやり方まで。