ニキビは乾燥させたほうが良い?お肌の乾燥で、ニキビが悪化する理由
「肌が乾燥していたほうが、ニキビが出来なそう」
「肌を乾燥させると、菌がいなくなる気がする」
「ニキビをカピカピに乾燥させると、治る気がする」
「しっとりさせると、雑菌が増えそう」
このような思いで、ニキビをあえて乾燥させたことはないでしょうか。
ですが、ニキビを乾燥させることで、逆にニキビが増えたり、ニキビ跡が残りやすくなるリスクが増えるので、注意が必要です。お肌の乾燥で、ニキビが悪化する理由をまとめて紹介していきます。
「乾燥」でバリア機能が低下し、ニキビが悪化する
乾燥がニキビによくない理由の1つ目。
それは、「乾燥で肌のバリア機能が低下して、ニキビが悪化してしまうから」です。
「肌を乾燥させる=肌のバリア機能を低下させる」のと同じ
肌は「適度な油分」で守られている
普段、皮脂は薄い油膜となってラップのように肌を包み、お肌を守っています。
それなのに、ニキビを乾燥させようと皮脂や潤いを取りすぎてしまうと、肌に必要な油分のバリアが失われてしまいます。
油分のガードを失ってむき出しになった肌は、バリア機能が低下し、雑菌や異物の侵入に弱い状態になります。
ニキビを乾燥させると、雑菌に弱い状態に
乾燥で、「雑菌」が増えやすい状態に
ニキビがカピカピになるまで乾燥させれば、雑菌もいなくなる気がしますが、実際はその逆。
乾燥によりバリア機能が低下して、よけいに雑菌が侵入・繁殖しやすくなり、ニキビや肌荒れの原因が増えてしまうのです。
肌を「乾燥」させると、皮脂が増える
乾燥がニキビによくない理由の2つ目。
それは、「ニキビを乾燥さようと皮脂を取りすぎると、皮脂の分泌が増えてしまうから」です。
乾燥で皮脂のバランスが乱れる
ニキビを乾燥させようとして…
- 硫黄(イオウ)系のニキビクリームを使う
- 何度も洗顔して皮脂を取り去る
- 頻繁にあぶらとり紙を使う
- ゴシゴシと力をいれて洗う
- 洗顔後にあえて保湿しない
このようなケアをしていると、皮膚は油分を失うばかりで、本来のバリア機能が保てなくなってしまいます。そこでお肌は、失った分よりも多くの皮脂を分泌して、肌のバリア機能を維持しようとします。
皮脂を取るほど「皮脂の分泌」が増える
お肌を守るためには、適度な皮脂が必要。
「皮脂が不快だから、カピカピに乾燥させたい」と皮脂を取りまくると、逆に皮脂の分泌が増える。
「乾燥」で肌が固くなると、毛穴トラブルが増える
乾燥がニキビによくない理由、3つ目。
それは、「肌は乾燥すると固くなり、ニキビや毛穴トラブルが増えてしまうから」です。
乾燥で肌のターンオーバーが乱れる
美肌に欠かせない「ターンオーバー」
肌には生まれ変わりのサイクルがあり、古くなった角質が自然と剥がれ落ちて、新しく入れ替わることで、柔らかく健やかな肌へと生まれ変わります。
この生まれ変わりを「肌のターンオーバー」と言い、美肌には欠かせないサイクルです。
乾燥でターンオーバーが乱れてしまう
ですが肌が乾燥すると、角質層が硬くなって剥がれにくくなります。その結果、ターンオーバーが遅れて、肌に古い角質が残り、角質層が固く分厚くなっていきます。
ターンオーバーが乱れると、毛穴トラブルが増える
ターンオーバーの乱れで肌は固くなる
- 肌が固く、分厚く、ゴワゴワになる
- 肌がくすみ、透明感がなくなる
- 肌の凹凸が増える
- 毛穴が固くなり、開く
- 毛穴が詰まりやすくなる
- ニキビや毛穴トラブルの増加
- シワやくすみ・老化の原因
ターンオーバーの乱れで、肌に古い角質が残り、肌や毛穴が固くゴワつくようになる。
ゴワつく固い毛穴は詰まりやすい
柔らかい毛穴は弾力があり、皮脂もスムーズに通れます。ですが、固くて分厚い毛穴は皮脂が詰まりやすくなり、ニキビや毛穴トラブルが多発します。
「ニキビをカピカピに乾燥させて、固くする」と、毛穴が固くなり、皮脂が詰まりやすくなる。
「乾燥」で、ニキビ跡が残りやすくなる
乾燥がニキビによくない理由、その4。
それは、「乾燥で毛穴が固くなり、ニキビ跡が残りやすくなるから」です。
乾燥で肌が固くなると、凸凹が残る
柔らかい毛穴はトラブル知らず
柔らかくて弾力のある毛穴は、毛穴が一時的に開いても、柔軟性があるのですぐに小さくなり、跡も残りません。
固い毛穴はトラブルだらけ
ですが、乾燥した毛穴は固く、一度開くとなかなか戻りません。
また、柔軟性も低下しているので、皮膚が避けやすくなり、ニキビや傷跡が凸凹のクレーターとして残りやすくなってしまいます。
乾燥で肌が固くなると…
毛穴が固くなる
毛穴に皮脂がつまりやすくなる
毛穴トラブルが増え、ニキビが出来やすくなる
角質が固くなり、ターンオーバーがさらに乱れる
肌や角質が固くなると…
毛穴が開いたまま、閉じない
皮膚が避けやすい
凸凹がそのまま跡になる
ニキビ跡やクレーターが残りやすい
色素沈着しやすく、傷跡も残りやすい
ニキビを乾燥させると、毛穴から柔軟性が失われ、ニキビ跡や傷跡、色素沈着などが残りやすくなる。
「乾燥」でスキンケア全体の効果が下がる
乾燥がニキビによくない、最後の理由。
それは、「乾燥で肌が固くなると、スキンケア全体の効果が下がるから」です。
「乾燥」でコスメの浸透が悪くなる
固い肌は化粧品が浸透しづらい
乾燥によるターンオーバーの乱れで皮膚が固くなると、分厚い角質層にブロックされて、化粧品の成分が肌の奥へと浸透しづらくなってしまいます。
そうなると、スキンケア全体の効果が半減してしまいます。
乾燥で皮膚の表面が固くなると…
化粧品が浸透しづらくなる
スキンケア全体の効果が低下
肌内部の乾燥が進む
不安定なインナードライ肌へ
肌表面が固く乾燥していると、化粧品の浸透力が低下。
どんなに高級な美容液を使っても、ニキビケアを頑張っても、本来の効果を発揮できない。
次第に、肌内部の乾燥が進んで、トラブルの耐えない不安定なインナードライ肌になってしまいます。
対策 : ニキビ肌こそ、毛穴を柔らかくする「保湿」が大切
例えオイリー肌であっても、乾燥はお肌の大敵です。ニキビを本気で治したいなら、肌を「乾燥させて固くする」よりも、「保湿して柔らかくするケア」が大切です。
ニキビの原因になる「固い毛穴」を改善しよう
ニキビの原因は「毛穴のつまり」
ニキビの原因は、皮脂そのものではなく、「皮脂が毛穴につまること」です。
保湿ケアで、毛穴を柔らかく保とう
つまり、ニキビ肌を改善には「肌を乾燥させずに、毛穴を柔らかく保つこと」が大切です。
そして、毛穴を柔らかくするには、肌内部の水分量アップが欠かせません。
ニキビを治すなら「肌を柔らかくする保湿ケア」を!
オイリー肌タイプは、「保湿しない・皮脂を取りすぎる・殺菌しすぎる」等、アンバランスなニキビケアを好みがちです。ですが、それでは肌も毛穴も固くなる一方。
ニキビ肌を治すには、基本の「化粧水と保湿ケア」を徹底し、肌内部の水分量を高めるのが近道です。
アンバランスなニキビケアを見直して、「固くごわつくニキビ肌」を「柔らか毛穴のうるおい肌」へと変えていきましょう。
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